あなた頭悪くて？〜マネージャーは恋を覚えました〜

プロローグ

｢今まで黒咲留々菜を応援して下さりありがとうございました。アイドルは卒業してしまいますが、これからも芸能活動は続けるのでまた皆さんにお会い出来たら嬉しいです。本当にありがとうございました｣

私、黒咲留々菜は10年所属したアイドルグループを昨日卒業した。

｢ここが新しい事務所かぁ…｣

今日から事務所を移籍して新たな人生が始まる。

一応芸能活動は続けると決めたが、何をするかはまだ決まっていない。

｢すみませーん。今日からこちらでお世話になる黒咲…｣

｢黒咲留々菜さんですね、お待ちしておりました。ただ今係りの者が来ますので少々お待ち下さい｣

エントランスで待たされる事5分、一人の男性がやって来た。

｢あのー、マネージャーの方ですか？｣

｢いえ、広報をやっております山下と申します。さっそくお部屋の方案内させていただきます｣

私は広報の山下さんについて行った。

｢こちらがですね、ちょっと狭いのですがタレントさんが打ち合わせなどに使うお部屋となっております。こちらでしばらくお待ち下さい｣

一人狭い部屋で待たされる私。