二人で見た青い空
「何したい?」
俺がそう聞くと、必ずコイツは、
「なんでもいいよ?」
そう言う。
「あっそ。」
そう返して放っておくと、コイツは悲しそうにする。
でも、どうしたら良いか分かんなくて、優しくする、なんてのも良く分かんなくて、放っておくと、
「…シンくん?」
って、俺の名前呼んで、
「何?」
とか返事すると、
「…何でもない…」
と言って、そこでいつも会話が止まる。
俺はいつもこう。
楽しいのかな、俺といて…。
付き合ってほしいと言ってきたのはコイツ。「今日、会っても良い?」とかって聞いてくるのもいつもコイツ。
俺はいつも、「別に良いけど」って言うだけ。
コイツが嫌いなんじゃない、好きじゃないんじゃない。
でも、俺のどこが良くて一緒にいるんだか全然分からない。聞いたこともない。聞くのもなんか照れるから避ける。
アキノは一緒のバイト先とかでは普通だ。他のやつとも普通に話すし、俺にも元気に仕事の受け答えをする。
でも、二人になるとあんな感じ。
俺はアキノの笑った顔が好き。でも、面倒事を避けて生きてきた俺は、俺と二人のきりのときに笑わなくなったアキノに、どうしたらいいかわからない。
「シンくん、私、今度二人で灯台に行きたい…いい?」
アキノが自分から何かしたいと言うのは珍しい。俺と二人のときは、今まで言ったことがない。
「別に良いけど」
俺たちの住んでる辺りから電車で30分くらいで海に着く。次の休みで、そこにある灯台に行くことになった。
その日は快晴だった。
灯台に着いて、ゆっくり階段を上って外に出た俺たちは、風に吹かれながら外を眺めた。
「きれい…」
穏やかな顔で空を見上げるアキノを、俺は一歩後ろで見つめた。
バイトの時とは違う、少しおしゃれをしてスカートをはいて、髪を下ろしたアキノ。
じっくり見たのはいつぶりだっただろう。
「ねえ…シンくん…」
アキノを見つめていた俺は突然話しかけられて焦った。アキノは空を見つめたままだった。
「私といて、楽しい…?」
「っ…!?別に…」
しまった!と思ったときにはもう遅かった。アキノは悲しそうにして、
「そっか…」
と言った。
俺がそう聞くと、必ずコイツは、
「なんでもいいよ?」
そう言う。
「あっそ。」
そう返して放っておくと、コイツは悲しそうにする。
でも、どうしたら良いか分かんなくて、優しくする、なんてのも良く分かんなくて、放っておくと、
「…シンくん?」
って、俺の名前呼んで、
「何?」
とか返事すると、
「…何でもない…」
と言って、そこでいつも会話が止まる。
俺はいつもこう。
楽しいのかな、俺といて…。
付き合ってほしいと言ってきたのはコイツ。「今日、会っても良い?」とかって聞いてくるのもいつもコイツ。
俺はいつも、「別に良いけど」って言うだけ。
コイツが嫌いなんじゃない、好きじゃないんじゃない。
でも、俺のどこが良くて一緒にいるんだか全然分からない。聞いたこともない。聞くのもなんか照れるから避ける。
アキノは一緒のバイト先とかでは普通だ。他のやつとも普通に話すし、俺にも元気に仕事の受け答えをする。
でも、二人になるとあんな感じ。
俺はアキノの笑った顔が好き。でも、面倒事を避けて生きてきた俺は、俺と二人のきりのときに笑わなくなったアキノに、どうしたらいいかわからない。
「シンくん、私、今度二人で灯台に行きたい…いい?」
アキノが自分から何かしたいと言うのは珍しい。俺と二人のときは、今まで言ったことがない。
「別に良いけど」
俺たちの住んでる辺りから電車で30分くらいで海に着く。次の休みで、そこにある灯台に行くことになった。
その日は快晴だった。
灯台に着いて、ゆっくり階段を上って外に出た俺たちは、風に吹かれながら外を眺めた。
「きれい…」
穏やかな顔で空を見上げるアキノを、俺は一歩後ろで見つめた。
バイトの時とは違う、少しおしゃれをしてスカートをはいて、髪を下ろしたアキノ。
じっくり見たのはいつぶりだっただろう。
「ねえ…シンくん…」
アキノを見つめていた俺は突然話しかけられて焦った。アキノは空を見つめたままだった。
「私といて、楽しい…?」
「っ…!?別に…」
しまった!と思ったときにはもう遅かった。アキノは悲しそうにして、
「そっか…」
と言った。
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