先輩と泣き虫
……

先輩の出展作品は落選してしまったらしい。
発表のあった日、一人きりの部室で下を向いていた。

廊下の窓から見える先輩は悔しそうで、悲しそうで、私は思わず先輩のいる部室に入っていってしまった。


「…先輩…」

「…!お前か…何見てるんだよ…!」

先輩はすぐに私を睨みつける。

頑張って作品を作っていた先輩を知っていたから、私は悲しそうな先輩をなんとか励ましたかった。

それなのに、口下手な私は…

「そんなに…落ち込まないで下さい…」

全く気の利いた言葉が出てこなかった。

「っ、俺の作品が落選したのなんか、お前には関係ないだろ…!」

イライラした様子の先輩が私を更に睨んで言う。

「っ…!!す、すみませ…先輩…頑張ってたから…ぐすっ…すごく、頑張ってたから……ごめんなさい…ごめんなさい…っ…」

また泣くだけの私。

大好きな先輩を励ますこともできず、ただイライラさせて…

「…なんで…お前が泣くんだよ…」

先輩は困った顔をして、私の頭を少しだけ、優しく撫でてくれた。

「…もう、行けよ…」

怒るようではなく、悲しそうに呟いて。

「…はい…ごめんなさい…」

もう私はそれ以上何も言えなかった。
心配掛けたうえ慰めてもらい、もう謝ることしか…

「青沢…悪い……」

先輩の呟きが聞こえた気がした。

……


「い、嫌、嫌あ…!」

「こんなに音させてさ、お前、嫌いなやつ相手なのに、こういうことされるの好きなんじゃないのか?」

押し倒した私の大切なところを、先輩の指がなぞり続ける。

「や、やめてくださいっ、違…違います…!」

「嘘つけ!こういうの、好きだろ…!?」

先輩の指が、さっきより激しく動いた。

「やぁぁぁ!!」

先輩は私のこと、好きじゃないのに…私のこと、嫌いなのに…

ちゅっ…

また、キス…
私が嫌いなのに…?

「…黙って、やられてろ…!!」

「待って…お願いっ…!!やぁ…」

「ほら!」

頭を押さえつけられる。
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