Re:habilitation study ~鬼指導教官にやられっぱなし?!
【Next step study その2:初めての夜、初めての・・・】

【Next step study その2:初めての夜、初めての・・・】


成就しなかった恋の相手で、それでもあたしがずっと想い続けていた相手でもあった岡崎先生。

そんな彼に大学卒業式後の校門で約1年ぶりに再会した。

それはただの実習生と指導者の再会ではなく、
あたしの、岡崎先生大好き!!!飛び込みハグからの・・
岡崎先生の、お父さんの大切な真緒さんを僕に下さい・・という急展開な再会。
おまけに、突然の胸きゅんに見舞われるおでこキス付き。

せっかく想いが通じ合った後の彼と離れがたい時間に、避けて通れなかったのは大学卒業式後の謝恩会。


「松浦先生、お久しぶりです!ここでまたお会いできてうれしいです!!!!」

「やあ、戸塚さん久しぶり!・・・神林さんも!ふたりとも元気だった?」

「もちろんですよ~。ね、真緒?」

「あ~ハイ!!!!松浦先生、お久しぶりです。実習では絵里奈ともども本当にお世話になりました!」


絵里奈の実習指導責任者だった松浦先生に謝恩会でお会いした。
松浦先生は、名古屋南桜総合病院リハビリテーション部全体の実習指導責任者のリーダーであり、あたし達以外にも多くのうちの大学実習生を受け入れている。

そういう関係性もあって彼は卒業式来賓としてうちの大学の卒業式へ招かれていたそうだ。
しかし、松浦先生はどうしても先送りできない急遽の業務が入ったことにより、卒業式は欠席として謝恩会のみ参加することになったそう。


「松浦先生~!聞いて下さいよ!!!!」

「えっ?伊織・・・うちの岡崎が何かやりました?」

絵里奈が両手の拳を握って、目をキラキラさせながら松浦先生の耳を催促する。
松浦先生は一瞬、驚いた表情を見せたものの、すぐに彼らしい大人の余裕で彼女に応対。


「え~?!、なんで知っているんですか?」

「やっぱりね・・・知っているもなにも、ここのところ、伊織・・・いつになくソワソワしていましたから、彼。それに今の神林さんの幸せそうな表情を見ても、何があったかは想像できますから。」

『・・・・・あ~はい。幸せ・・・です、今。』

照れくさくって、月並みな返答しかできないあたしに松浦先生は穏やかな笑みを見せて下さる。


「今日はなんだか気分が良くて、酔っぱらっちゃったから余計なことまで喋りそうだな・・俺は。」


情報通の絵里奈から、松浦先生は病院内で飲み負けたことがないと有名なぐらいの酒豪と聞いていたから、彼の今のこの言葉は少々信じ難い。


同じことを思っていたのか、絵里奈が

「真緒が、その余計なことを聞きたいそうですよ~松浦先生!」

『えっ、あたし?!』

何かを画策しているような笑みを浮かべながら、松浦先生の前にあたしを差し出す。


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