Re:habilitation study ~鬼指導教官にやられっぱなし?!



「おかえり~、真緒。門限、間に合ったわね~♪」

朝帰りのやり直しをあたしに命じたお父さんはさすがに仕事へ出かけたようでおらず。
どうやら緊張感ゼロの朝帰りやり直し再試験となったらしい。


『あれ?時計・・・1時間、遅くない?』

「伊織クン、ホントにほんとにいい男ね~!次、いつ来るの?」


岡崎先生の株を下げないように、自宅内の時計全部の時刻を1時間遅らせるという姑息な手段を用いるぐらい、すっかり岡崎先生マジックにかかってしまったお母さん。
そのうっとり顔から推察すると、娘の朝帰りよりも岡崎先生の動向が気になる様子。


『次・・・わからない・・・』

「え~?! もう特製純夏ちゃん弁当のおかず、考えていたのに!!!」

岡崎先生の胃袋を掴んで彼にお近付きになろうとしている純夏ちゃん。


「まずは胃袋を掴んで、その次はセクシー路線で攻めるわ~。岡崎クンの年頃なら熟女の魅力もわかってくれるはず~!!!」

まさかこんな近くにあたしの恋のライバルがいるなんて・・


でも、あたしには、まだ連絡先はなくても、

『熟女?!・・・ふん。岡崎先生はそんなものに騙されないから!!!』

お尻にあるハート型のかわいいホクロがあるから負けないもん


「甘いわよ、熟女の魅力は伊織クンみたいな、酸いも甘いも一通り経験した男が欲しがるものなんだから~。でも、その意気よ、真緒!」

あたしはこうやって、真緒激LOVEお父さんと伊織激LOVEお母さんにいじられながら、岡崎先生からの連絡を待ち、作業療法士としての新生活を迎えた。



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