Re:habilitation study ~鬼指導教官にやられっぱなし?!
でも、そんなあたしも彼には見抜かれていて・・・
「ば~か。何、カッコつけてるんだよ。俺みたいに病院の電話でも堂々と、本当に言いたいことを喋ればいいじゃないか。」
電話越しに病院電話の私的利用を堂々と勧められた。
『えっ? 本当に病院の電話ですか?私的利用はダメなんじゃ・・』
「本当に病院の電話だよ。作業療法室専用回線だから短時間なら大丈夫。それに俺、今、スマホの充電切れしてるしな。充電することすら面倒くさいし。」
出たな
面倒くさがりや岡崎・・・
スプリント素材で手作りしてくれた指輪には米粒半分大の文字を彫るぐらい細かいことをするくせに
スマホ充電器をスマホ本体に差し込むというたった1秒足らずでできることすら面倒くさいらしい
スマホは現代の日本では、
お財布代わりになるし
友人とタイムリーに文字やスタンプでも会話できるし
検索して情報も得られるし
写真どころか動画も撮れて
懐中電灯にもなる
充電ゼロ イコール 生命の危機レベルのアイテムなのに
彼から連絡先を求めてこなかった理由はズバリ、
彼の頭の中でスマホ イコール ライフラインアイテムという意識が欠けているからなんだろう・・・
『ダメですよ。病院からの緊急連絡網が回った時とかどうするんですか?』
「あ~、それは困るな。」
『そうですよね~。ちゃんと充電しましょう。』
「じゃあ、真緒、充電しに来て。」
『はい?スマホの充電ぐらいご自分で・・・』
「俺、さすがにもう真緒不足で死にそう。不足じゃね~な。真緒欠乏状態。だから充電しろよ、真緒で。」