Re:habilitation study ~鬼指導教官にやられっぱなし?!
≪Iori Okazaki≫
【5月21日、そういうことだから。】
【用事あるなら日程変更するから遠慮なく言え。】
「5月21日、かえる・・・・そういうことか。も~う、伊織クンってば期待させないでよ~。潤滑ゼリーかと思ったわ。」
『かえる、5月21日・・・岡崎先生、高山に来るってこと?! 期待だらけだよ~お母さん!!!! 』
ぴよ〇んに負けないぐらいかわいい、ういろうでできている立体のかえる
そのかえるが、純夏ちゃん特製お弁当箱にぎっしりと12匹並んでいる。
その上に載せてあった紙に書いてあったのは、5月21日という日にちだけ。
それも見覚えもある、太ぶさいく文字で。
「かえる・・・真緒の卒業式の翌日に行ってきますとここから出かけた伊織クンは5月21日にここに帰ってきてくれるのね・・・」
『行ってきます・・・蛙・・・帰る・・・そうか・・・』
お弁当箱の中にならんだかえるういろうをじっと見つめながら穏やかにそう呟いたお母さん。
彼のおふざけ満載のお礼の品に感動している彼女の姿にあたしまでも感動し始めたのに、
「あたし、自分で潤滑ゼリー買ってくる!あっ、伊織クン用のコンドームも!まだ足りないって言ってたらしいから。」
やっぱりお母さんはエッチなお話大好きな純夏ちゃんに代わりはなかった。
『ちょっと!!! お母さん、岡崎先生のまだ足りないって、お母さんとヤるためのじゃないから!!!』
「なんだ、お前ら!!!! 破廉恥な話をしやがって!!!! 岡崎~、あいつ~!!! だいたいこの5月21日ってなんだよ・・・ホントに・・・あれ?」
お父さんが勝手に手に取った5月21日と書かれた紙。
それがお父さんの怒りの勢いでひらりと裏返った。
「なんだ、何か書いてあるぞ・・・手術見学証明書・・・?なんだコレ・・・」
お父さんが手にとったその紙には、またもや見覚えのある美文字でこう書かれていた。
【手術見学証明書:神林真緒様
43才男性症例 左示指・中指屈筋腱ZONEⅡ損傷
腱縫合ならびに術中腱滑走トライアル、背側手関節~手指伸展制限スプリント作成
上記を4月30日夕方~手術見学室にて見学されたことを証明します。
名古屋南桜総合病院 リハビリテーション部 作業療法室
作業療法士兼ハンドセラピスト 岡崎伊織 】
『印鑑までちゃんと押してある!!!! お父さん、それ、ごみ箱入れないでよ!!!! お父さんはいつでもなんでもぽいぽい捨てちゃうから!それ、あたしの実習宝物箱に入れるんだから!!!!』
「なんだ、昨日の夜は本当に手術の勉強していたんだな、あいつと。しかも、あいつ、字、綺麗だな~。体格に似合わず。」
『でしょ~、きれいなの~、岡崎先生の書く文字!』
「なんだ、もっとがさつな文字書くと思っていたのに・・・文字のきれいな男は仕事もできるからな・・・真緒にちゃんと門限守らせたし、夜まで勉強させていたなんて・・・しかも、俺、ういろう好きなんだよ、名古屋といったらこれだろう!!!!・・・やるな、あいつ。」
さっきまで破廉恥な話のせいで、お父さんの中でマイナス評価だった週末の岡崎先生は、紙切れ1枚でプラス評価へと見事に反転させた。
『じゃあ、節操なし度は80%だね!』
「は?まだまだだよ、89.9%だ!」
『たった0.1%減?!』
「まだこれからがあるんだろう?あいつはここで終わる男じゃないからな~。覚悟しとけって言っておけ。」
【岡崎先生~!先生のこと、ここで終わる男じゃないって、お父さん、言ってますよ・・・
しかも、昨日は勉強していたって信じてます・・・夜中まで勉強してたって!
美文字マジックにかかっているようで、今回の名古屋デートはプラス評価だったみたいです!・・・覚悟しとけとも言ってました!】
岡崎先生にそうLINEした。
夜遅くに返信があった。
【そうか、覚悟か、わかった。】
【真緒は仕事の悩みとか、我慢しなくていい。今度はちゃんと言え。】
【聞かれたら嘘はつくなよ。昨日の夜中のこと。】
【ホクロまでもかわいかった真緒、おやすみ】
『気がついていたんだ・・・あたしが仕事で悩んでいるのを・・・。でも岡崎先生らしい・・・今日の締めくくりも、ちょっとエッチなことで終わるなんて・・・』
あたしは、今も自分の胸元にいる岡崎先生作のスワンネックスプリントと指輪をぎゅっと握って今日という一日を笑顔で終えた。
【5月21日、そういうことだから。】
【用事あるなら日程変更するから遠慮なく言え。】
「5月21日、かえる・・・・そういうことか。も~う、伊織クンってば期待させないでよ~。潤滑ゼリーかと思ったわ。」
『かえる、5月21日・・・岡崎先生、高山に来るってこと?! 期待だらけだよ~お母さん!!!! 』
ぴよ〇んに負けないぐらいかわいい、ういろうでできている立体のかえる
そのかえるが、純夏ちゃん特製お弁当箱にぎっしりと12匹並んでいる。
その上に載せてあった紙に書いてあったのは、5月21日という日にちだけ。
それも見覚えもある、太ぶさいく文字で。
「かえる・・・真緒の卒業式の翌日に行ってきますとここから出かけた伊織クンは5月21日にここに帰ってきてくれるのね・・・」
『行ってきます・・・蛙・・・帰る・・・そうか・・・』
お弁当箱の中にならんだかえるういろうをじっと見つめながら穏やかにそう呟いたお母さん。
彼のおふざけ満載のお礼の品に感動している彼女の姿にあたしまでも感動し始めたのに、
「あたし、自分で潤滑ゼリー買ってくる!あっ、伊織クン用のコンドームも!まだ足りないって言ってたらしいから。」
やっぱりお母さんはエッチなお話大好きな純夏ちゃんに代わりはなかった。
『ちょっと!!! お母さん、岡崎先生のまだ足りないって、お母さんとヤるためのじゃないから!!!』
「なんだ、お前ら!!!! 破廉恥な話をしやがって!!!! 岡崎~、あいつ~!!! だいたいこの5月21日ってなんだよ・・・ホントに・・・あれ?」
お父さんが勝手に手に取った5月21日と書かれた紙。
それがお父さんの怒りの勢いでひらりと裏返った。
「なんだ、何か書いてあるぞ・・・手術見学証明書・・・?なんだコレ・・・」
お父さんが手にとったその紙には、またもや見覚えのある美文字でこう書かれていた。
【手術見学証明書:神林真緒様
43才男性症例 左示指・中指屈筋腱ZONEⅡ損傷
腱縫合ならびに術中腱滑走トライアル、背側手関節~手指伸展制限スプリント作成
上記を4月30日夕方~手術見学室にて見学されたことを証明します。
名古屋南桜総合病院 リハビリテーション部 作業療法室
作業療法士兼ハンドセラピスト 岡崎伊織 】
『印鑑までちゃんと押してある!!!! お父さん、それ、ごみ箱入れないでよ!!!! お父さんはいつでもなんでもぽいぽい捨てちゃうから!それ、あたしの実習宝物箱に入れるんだから!!!!』
「なんだ、昨日の夜は本当に手術の勉強していたんだな、あいつと。しかも、あいつ、字、綺麗だな~。体格に似合わず。」
『でしょ~、きれいなの~、岡崎先生の書く文字!』
「なんだ、もっとがさつな文字書くと思っていたのに・・・文字のきれいな男は仕事もできるからな・・・真緒にちゃんと門限守らせたし、夜まで勉強させていたなんて・・・しかも、俺、ういろう好きなんだよ、名古屋といったらこれだろう!!!!・・・やるな、あいつ。」
さっきまで破廉恥な話のせいで、お父さんの中でマイナス評価だった週末の岡崎先生は、紙切れ1枚でプラス評価へと見事に反転させた。
『じゃあ、節操なし度は80%だね!』
「は?まだまだだよ、89.9%だ!」
『たった0.1%減?!』
「まだこれからがあるんだろう?あいつはここで終わる男じゃないからな~。覚悟しとけって言っておけ。」
【岡崎先生~!先生のこと、ここで終わる男じゃないって、お父さん、言ってますよ・・・
しかも、昨日は勉強していたって信じてます・・・夜中まで勉強してたって!
美文字マジックにかかっているようで、今回の名古屋デートはプラス評価だったみたいです!・・・覚悟しとけとも言ってました!】
岡崎先生にそうLINEした。
夜遅くに返信があった。
【そうか、覚悟か、わかった。】
【真緒は仕事の悩みとか、我慢しなくていい。今度はちゃんと言え。】
【聞かれたら嘘はつくなよ。昨日の夜中のこと。】
【ホクロまでもかわいかった真緒、おやすみ】
『気がついていたんだ・・・あたしが仕事で悩んでいるのを・・・。でも岡崎先生らしい・・・今日の締めくくりも、ちょっとエッチなことで終わるなんて・・・』
あたしは、今も自分の胸元にいる岡崎先生作のスワンネックスプリントと指輪をぎゅっと握って今日という一日を笑顔で終えた。