Re:habilitation study ~鬼指導教官にやられっぱなし?!
「伊織は基本面倒くさがりやで。頼まれたら断り方を考えることを面倒くさがって、本当の自分を見せずに適当に付き合うんですよ。でも、最近、それやめたみたいなんですよね。」
「そうそう。整形外科病棟の女性スタッフ達も、ここ最近、あんなにガードが緩かった岡崎くんが別人になってるって、なにがあったか教えろって俺が聞かれるんだよ。マオちゃん、何か知らな~い?」
マズイ・・・
ここまで深い話になると、このタイミングでこの場を離れるほうが怪しがられると思って、あたしは聞こえていないフリをして彼らが立ち去るのを待っていたのに。
しかも森村先生はあたしの耳元までメロンパン1個分のところまで口を近づいて囁く。
『し、し、知りません!!!!』
「え~、マオちゃんなら岡崎くんに何があったか知ってると思ったのに~。」
『し、知らないですよ~。実習生ですし。』
「ほんとう~?じゃあ、試してみるかっ!」
試してみるという言葉が何を指しているのかわからず首を傾げていたあたし。
そんなあたしが森村先生に耳たぶを甘噛みされそうというところまで近付かれたその時。
「コラ~!!!! 変態ゴリラジジイ!!!! 何、やってるんだよ!」
「きたきた。良かった~、リトマス試験紙並みに感度がいいな~。」
「おい!何がリトマス試験紙だよ!・・・訓練の邪魔するとか、整形外科医師がすることかよ?っていうか、俺の気を散らす様なことしないでくれる?」
「気が散るか~?困るな~俺の大事なレイナの訓練中に気が散られちゃ。」
「は~?原因はアンタだろっ!」