Re:habilitation study ~鬼指導教官にやられっぱなし?!
その後も自分が彼の前で宣言した通り、彼のハンドセラピィの様子をすぐ傍で見学。
手首骨折した高齢女性にはゆっくりとした口調で優しく対応
肘の骨折にて三角巾で腕を固定しているけれど、遊びたい盛りの幼稚園児の男の子には、一緒にじゃれ合って遊びながら、その遊びの中で動かすべき指や肩を動かすように誘導
機械に手を挟まれて手指切断を受傷後に、手術で指を再接着した若い男性のセラピィでは、合間にちょっとふざけてからかったりしながらも、いざ訓練を始めると誰も寄せ付けないような、いわゆるゾーンに入る
ただ繊細なだけない
『変幻自在・・・やっぱり天才なんだ・・・』
そんな彼を見つけた
この実習中の見学時間の中で、一番濃い時間。
こんな時間を過ごせて、実習生として幸せだと思った。
そして、この日の夕方のフィードバックで、昨晩ほぼ徹夜で作成した明日の発表用レジュメを岡崎先生に確認してもらいOKが出た。
つまり、レポート&発表用レジュメ完成!
残るは症例発表のみ。
岡崎先生に発表練習をしっかりとするようにと指示され、今日の夕方のフィードバックは終わった。
彼に言われた通り、早く帰って発表練習をしようと作業療法室を後にしようとした時だった。
「日詠先生。ちょっと指先、力入りすぎですね~。」
「あっ、すみません。充分に力を抜いたつもりだったのですが・・・」
作業療法室の奥のほうから聞こえてきた男性の声。
なんか内容は怪しいけれど、彼らの声がいやらしくないのがちょっと気になって近寄ってみると、そこには
「神林さん」
「神林・・さん?」
患者さん役になっているらしい松浦先生と、
数日前に病院内コンビニでメロンパンを譲り合いの末奢って下さった、超国宝級イケメンかつMr.名古屋医大殿堂入りしている白衣姿の日詠先生がいた。