パリの空の下、極上セレブ御曹司の貴方に今日も甘やかされてます
「曽祖母の肖像だよ」
 わたしがじっと見ていたら、ルイが教えてくれた。

「ふーん、なんだか似てるな。薫と」
「同じ日本人だから、そう見えるんじゃないですか」

 そんな話をしているところにメイドさんがやってきて、応接室に案内してくれた。

***

「ルイ様。シルヴィー様がお見えになりました」

 待つこと10分あまり。
 白髪の老婦人が、さっきとは違うメイドさんに車いすを押されて部屋に入ってきた。
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