パリの空の下、極上セレブ御曹司の貴方に今日も甘やかされてます
「早く勉強の続きをしたいから。じゃあ、おやすみなさい」
 わたしはそっけなく言って、ルイを外に押し出し、ドアを閉め、鍵をかけた。
 ルイには、わたしが突然、不機嫌になった理由なんてわかるはずないから、少し驚いた顔をしていたけれど。

 ああ、決定的。
 ただの仕事仲間でありますようにって、一縷の望みは抱いてた。
 でも、そんなこと、最初からわかっていたことだし。
 
 今は落ち込んでいる場合じゃない。
 とにかく、勉強しなきゃ。
 どんどん飛び級して、一日も早く資格を取って、そして働き口を見つけて……
 ここを出て行かなきゃ。

 だって……

 今でもこんなにつらいのに。
 いつまで耐えられるか、わからない。
 何でもないフリをして、彼と一緒に過ごすこの生活に。
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