パリの空の下、極上セレブ御曹司の貴方に今日も甘やかされてます
***
 
 その1週間後。
 ラファエルとの2度目の約束の日になった。

 授業が終わってから、早番の彼を『ラデュレ』に迎えに行った。
 店はセーヌ左岸のサン・ジェルマン・デ・プレにある。
 通用口の前で待っていると、ラファエルが出てきた。

「kaoru!」
 彼は小走りに近寄ってきて、わたしの頬に自分の頬を合わせた。
「この1週間。とっても待ち遠しかった。その、きみに会いたく……てさ」
 相変わらず、わたしの目をまともに見ないで、口のなかでごにょごにょ言ってる。
「あのね」
「何?」
 わー、キラキラした眼差しだなぁ。
 うーん、どう伝えたらいいんだろう。
 難しい……

「ラフ、ちょっと歩こっか」
「いいよ」
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