パリの空の下、極上セレブ御曹司の貴方に今日も甘やかされてます
 彼はわたしの背を手で支えると、ゆっくりベッドに押し倒していった。

 そして、その手がカットソーの裾をたくし上げ、わたしの肌に直接触れたとき……

 これから行われる、数々の未知の行為への恐怖心が一気に襲ってきた。
 わたしは身を縮こまらせて、救いを求めるようにルイの目を見た。

「ルイ……ねえ、怖い。……はじめてだから」

 ルイはまた、わたしの髪を優しく撫でながら囁く。

「心配はいらない。優しくする」

 彼はわたしの腕をベッドに縫い止めた。
 それから、首筋に唇を這わせはじめた。

「あ……」
 くすぐったくて、身を(よじ)って逃げたくなる。
 けれど、そのくすぐったさがだんだん別の感覚へと変化していく。

< 172 / 245 >

この作品をシェア

pagetop