パリの空の下、極上セレブ御曹司の貴方に今日も甘やかされてます
 自分でも知らなかった。
 こんなところが弱かったなんて。
 全身から力が抜けていく……
 体の奥の、未知の場所が熱を帯びてゆく。

「やめて……なんか変になりそう」
 わたしのあえぎ混じりの声に、ルイは少しだけ顔を上げて、言った。

「なればいい。見せてくれ。誰も知らない薫を私だけに……」

 そして……さっきの言葉どおりに。

 ルイはじれったくなるほど時間をかけて、極上の優しさで……

 わたしのあらゆるところを愛し尽くした。
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