パリの空の下、極上セレブ御曹司の貴方に今日も甘やかされてます

ルイ・サイド

 どうして薫に惹かれたのか。
 どうして薫は他の女と違うのか。

 私はずっと考え続けてきた。

 はじめはただ、薫のなかにロザリーの面影を追っているだけのはずだった。

 だが、共に過ごす時間が長くなっていくに連れて、わたしのなかのロザリーの存在はどんどん小さくなり……

 それに気づいたとき、私は自分を責めた。
 ロザリーを一生忘れないと誓っていたのに。
 自分はそんなに不実な男だったのかと。

 だが、ルーブル宮で薫が金髪の男といるところを見たとき。
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