パリの空の下、極上セレブ御曹司の貴方に今日も甘やかされてます
 大きなマグカップに入れたカフェオレと、バゲットかクロワッサン、それにサラダ。
 わたしが作る超シンプルな朝食。
 でもルイは「美味しいよ」と喜んで食べてくれる。

 その間、ほんの30分ほど。
 だから慌ただしく出て行くわたしに、ルイは熱烈すぎるキスをくれるのだ。
 
 でも……
 ルイにどんな甘い言葉で誘われても、学校は休みたくない。
 調香師として独り立ちしたいという気持ちは日に日に大きくなっていた。
 
 だって、対等なパートナーとして、ルイと向き合いたいから。

 たとえば、ソフィアさんのように、第一線で活躍する女性になりたい。

 甘やかされるだけの愛玩動物(ペット)みたいな存在であり続けたくないから。
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