パリの空の下、極上セレブ御曹司の貴方に今日も甘やかされてます
 まず、過去を象徴するクラシカルな作品から始まり、未来的なデザインのウエディングドレスでエンディングを迎えた。

 照明も工夫が凝らされているし、使われていた音楽もクラシックから最新のヒット曲までバラエティに富んでいた。

 ショーの最中、わたしは頭のなかで、モデルひとりひとりに似合う香りを思い描いていた。

 可愛らしいワンピースはフローラル系、中性的なジャンプスーツにはユニセックスなオゾニック系……と、そんなふうにエア調合をするのも楽しかった。


 それともうひとつ。
 オンタイムのルイの姿が見れたのも、今日の大収穫。

 問題が起きるたびに、みんな責任者のルイを頼って駆け寄っていく。
 それをテキパキと(さば)く姿は、わたしと過ごしているときの甘々なルイとはまた違うオーラを醸し出していて、神々しいまでの魅力を放っていて、目が離せなくて……

 まあ、惚れ直したってとこかな。
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