パリの空の下、極上セレブ御曹司の貴方に今日も甘やかされてます
それなのに、翌年の夏休み。
ようやくルイが帰ると約束した日のこと。
ロザリーは列車が着く予定の時間よりもずっと前から、駅で待っていた。
10分おきに時計を見ながら。
いまかいまかと待ち侘びて。
けれど、乗っているはずの列車が着いても、ルイは現れなかった。
実は、ルイはその前日、大学の友人と飲み明かし、寝過ごして列車を逃してしまったのだった。
しかも携帯電話の充電も切れていて、まったく連絡がつかない状態になっていた。
我慢の限界に達したロザリーは、最終のパリ行きの列車に飛び乗った。
そして……
「その列車が脱線事故を起こした。運悪く、彼女はその脱線車両に乗っていたんだ」
「そんな……」
わたしは言葉を失った。
「病院に駆けつけたとき、ロザリーは包帯だらけで虫の息で横たわっていた。自分が約束をすっぽかさなければ彼女が死ぬことはなかった。そう思ってずっと自分を責めつづけたよ」
ようやくルイが帰ると約束した日のこと。
ロザリーは列車が着く予定の時間よりもずっと前から、駅で待っていた。
10分おきに時計を見ながら。
いまかいまかと待ち侘びて。
けれど、乗っているはずの列車が着いても、ルイは現れなかった。
実は、ルイはその前日、大学の友人と飲み明かし、寝過ごして列車を逃してしまったのだった。
しかも携帯電話の充電も切れていて、まったく連絡がつかない状態になっていた。
我慢の限界に達したロザリーは、最終のパリ行きの列車に飛び乗った。
そして……
「その列車が脱線事故を起こした。運悪く、彼女はその脱線車両に乗っていたんだ」
「そんな……」
わたしは言葉を失った。
「病院に駆けつけたとき、ロザリーは包帯だらけで虫の息で横たわっていた。自分が約束をすっぽかさなければ彼女が死ぬことはなかった。そう思ってずっと自分を責めつづけたよ」