パリの空の下、極上セレブ御曹司の貴方に今日も甘やかされてます
「出た。薫の金髪好き。でも、悪い事は言わないから、そんな雲をつかむようなこと言ってないで、身近のスパダリにしときなよ。そんな僥倖(ぎょうこう)、普通はあり得ないんだから。奇跡だよ、奇跡!」

 しとけもなにも……
 向こうもその気はゼロ。
 ガキと結婚する気はないって、はっきり言われてるわけで。
 いや、いや、いや、いや。
 その気があったらあったで困るんだけど。

「もし万が一、こっちがその気になっても向こうが嫌がるよ。わたしとの結婚なんて」

「そこは、気合を入れて、彼をその気にさせるように頑張んなきゃ。薫は黙ってたら充分、美少女で通るしさ」

「黙ってたらが余計」


 やっぱり相談する相手、間違えた。
 人に頼らず、自分で答えを出さなきゃ、ってことか。
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