パリの空の下、極上セレブ御曹司の貴方に今日も甘やかされてます
 さすが世界トップ5に名を連ねる大富豪。
 レベルが段違い。

 軽くパニックに陥っているわたしの腰に軽く手を添えて、エスコートしながら彼はホテルのドアに向かった。

 大理石の柱や床がまばゆく輝くロビー。
 壁面は、扉と同じ、赤みがかった木肌の美しい木が用いられ、それらを引き締めるロイヤルブルーのカーテンや絨毯も印象的。
 そして、天井にはもちろん、クリスタルがふんだんに使われている豪華絢爛なシャンデリア。

 ベルナルドさん、もちろん顔パス。
 チェックインは当然スルー。

 モーニングに身を包んだ初老の男性が、足音を立てずにそばに寄ってきた。
「彼女を部屋に案内して」
「ウイ、ムッシュ」
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