パリの空の下、極上セレブ御曹司の貴方に今日も甘やかされてます
 でも、エッフェル塔に行くのだけは我慢した。
 姿を拝むたびに、行きたい気持ちは募ったけれど。 

 「薫がエッフェル塔と初対面する顔がみたい」ってルイが言ってたから。

 せめて、そのぐらいのお返しはさせてもらわなきゃ。


 さすがに一日歩き終えてホテルに戻ると、足が棒のようになっていた。
 でも、猫足バスタブで、薔薇の香りのするバスオイルを入れた湯に浸かれば、その疲れは存分に癒せる。
 あー、極楽、極楽。

 でも、こんな贅沢を堪能できるのも、すべてルイのおかげだ。

 しかも、すぐ、からかってはくるけど、本当になんの見返りも求めてこないし。
(あの、残念だと思ってるわけでは決してないです。言っとくけど)

 とても足を向けて寝られない。
(でもベッドに横になると、自然と足は彼の部屋に向いちゃうんだけど)
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