国宝級美男子のお世話は甘い危険がいっぱい〜私の心臓いくつあっても足りませんっ〜
 ドキドキと止まる事を私の心臓は知らないのか高鳴り続ける鼓動。


 雷斗くんが他の女の人と回らないと思ったらホッとしている自分。


(な、なんなんでしょうか。この色んな気持ちは……)


 雷斗くんと出会って感情の変化が多すぎて脳内思考がついていきません。


「なあ、腹減ったから飯食べようぜ。羽花も疲れてるだろうしデリバリーでもいいけど」
「いえ! もう下拵えは朝のうちにやっておきましたから大丈夫ですよ。すぐに準備しますっ」


「ん、ありがとう。俺、羽花の作った飯が一番好き」


 ――好き。


 途端に心臓が大暴れしだした。ドクドクと激しい心音、急上昇する体温。


 明らかに雷斗くんが言った一言に私の身体が過剰反応している。


「あああああ、あ、ありがとうございますっ。すぐ準備しますからねっ」
 

 その場から逃げ出すようにキッチンに滑りこんだ。エプロンをつけようとしている自分の手が震えている。


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