国宝級美男子のお世話は甘い危険がいっぱい〜私の心臓いくつあっても足りませんっ〜
「うわっ、羽花ちんめちゃかわ〜、こりゃ雷斗が溺愛するわけだわ〜」


 雷斗くんと一緒に居た男の子がテンション高めに話しかけてきた。


「えっと、こちらの方は……?」


「俺雷斗と一緒に生徒会やってます書記の凰太でっす」


「凰太くんですね。中条羽花と申しますっーーっつ!? らららら雷斗くん!?」


 あろうことかここは教室、大盛況でお客さんもたくさんいる状況なのに……私雷斗くんにすっぽり抱きしめられてしまっていますっ!!!


「あぁ、あ、あ、の雷斗くんっ、皆が見てますっ!」


「知ってるよ。でもこんな可愛い羽花を目の前にして抱きしめるの我慢するとか無理だから。あー俺が一番に羽花の可愛い姿見たかったなぁ。クラスの男どもが先に見たとか、目潰しでもしてやりてぇ」


 ギュウッと抱きしめる力が強くなる。


「……もう恥ずかしくて限界です」


 本当に限界だった。皆から見られて、雷斗くんには蕩けてしまうような嬉しくて甘い言葉をかけられて、正直立っているのも限界です。


「ごめん、ごめん、じゃあ席に案内してもらおうかな」


 パッと雷斗くんの身体から開放された。開放されたはずなのになんだかまだ、抱きしめられているように身体が熱い。


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