国宝級美男子のお世話は甘い危険がいっぱい〜私の心臓いくつあっても足りませんっ〜
 流行っているというオシャレなボトルに入ったタピオカを飲んだり、気になっていたお化け屋敷にも入ったけど、怖い気持ちより初めてのお化け屋敷にわくわくしてしまい終始楽しくて、まったく怖くなかった。


「羽花のことだからキャーとか怖がってくっついてくるのを期待してたのになぁ。あんなに興味津々におばけたちの事見ちゃって。ありゃ演者も逆に驚いただろうな」


 お化け屋敷を出て歩きながら雷斗くんはケラケラ笑っている。


「なんだか申し訳なくなってきてしまいました。お化け屋敷ですもんね、怖がらないといけなかったのに」


「まぁいいんじゃない? 俺は逆に面白かったし」


「なら、いいんですけどねぇ。後少しで休憩時間も終わってしまいます」


「俺もそろそろ生徒会もどらないと凰太に怒られそうだから教室まで送るよ」


 スッと差し出された手を私はなんの躊躇いもなく握り返した。楽しい時間ほど全速力であっという間に走り過ぎていく。

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