国宝級美男子のお世話は甘い危険がいっぱい〜私の心臓いくつあっても足りませんっ〜
「ははっ、さすがにズボンは俺も恥ずかしいわ。そこのバスタオルだけ俺の腰に巻いてくれ。そしたら見えないだろ」


 ああ、それなら大丈夫だろうと思いバスタオルを手に取り雷斗くんの腰に巻く……


(ち、近すぎるっっ)


 バスタオルを腰に巻くために抱きつく寸前のような体制になってしまった。多分私の顔は今ゆでタコみたいに真っ赤になっているだろう。でも、はやく巻き付けなくちゃっ。早く雷斗くんから離れるために急いでタオルの端を結びつけた。


「で、出来ましたっ!」


「ははっ、羽花の顔真っ赤。タコみてぇ」


「しょ、しょうがないじゃないですかぁっ」


「タコみたいで可愛いよ」


「なっ、タコみたいに可愛いと言われても嬉しくないです!」


 プイッと雷斗くんに背を向けた。


 嬉しくないはずがない。可愛い、なんて誰にも言われたことのない言葉に胸が締め付けられるようにキュッとなって、鼓動が高鳴った。

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