国宝級美男子のお世話は甘い危険がいっぱい〜私の心臓いくつあっても足りませんっ〜
 手を通すとサラサラの黒髪。なるべく顔にかからないように水を流すが顔が、綺麗なお顔が近すぎて、雷斗くんは目を閉じているから私の事は見えないかもしれないがそれでもかなり緊張する。


 みるみる泡が流されて艶々と潤った肌が露わになってきた。


(うぅ、肌がキラキラしてて目が死にそう……)


「流し終わりましたっ! ではお先に失礼致しますっっ!」


 無事に雷斗くんのお風呂のお手伝いを終えたので逃げるように浴室を出た。あんな色気ムンムンの中にずっと居たらのぼせて倒れちゃう。


「お、お水を少々いただきます」


 冷蔵庫に入っているミネラルウォーターは私には勿体無いのでコップに水道水を注ぎゴクゴクと勢いよく茹で上がった身体を中から冷やすように水を飲み干した。


「ふぅ〜、疲れた〜」


「羽花、シャワー出たから入ってきていいよ」


(ん? シャワー? 雷斗くんお風呂好きにしては随分早いけどシャワーしか浴びてないのかな?)


「ひゃぁぁぁあッ」


 雷斗くんのほうに視線をむけると、ザ、お風呂上がりの姿。


「なに、そんなでかい声出して」


 驚くのも当たり前ですっ! そんな、お風呂上がりだからって上半身裸だなんて、刺激の連続で倒れそうです。

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