国宝級美男子のお世話は甘い危険がいっぱい〜私の心臓いくつあっても足りませんっ〜

　私はその過去のイジメのせいか、人と関わるのが苦手、いや、苦手というよりも避けている。でもバイトは別だ。働かないとお金が貰えないから。だから私は高校生になった今でも友達はいない。作らない。弱虫なままの自分はいつまで経っても変わらない。


「あ、あのねっ翔ちゃんこれには深い理由があって」


「なに、深い理由って。まさか羽花あの男に脅されてるとかじゃないだろうな！？」


　翔ちゃんは小学校の時のイジメがあってから物凄く私に対して過保護だ。


（まって、さっき余計なことは言うなって言われたんだった……本当のこと翔ちゃんに言ったことが雷斗くんにバレたら……）


　なんだかとってもやばいような気がする。


「あのねっ翔ちゃん、ま、また今度話すからっ！！！」


　なんて言えば正解なのか分からなくて走って逃げた。


（心配してくれてるのに翔ちゃんごめんなさいっ）


　色んな人からの視線が身体に突き刺さる。


　教室に入ってもそれは同じだ。