国宝級美男子のお世話は甘い危険がいっぱい〜私の心臓いくつあっても足りませんっ〜
「んぅぅ〜美味しすぎます。チーズが美味しい、生地がパリパリしてて美味しい、なんですかこの生地は! 普通のピザじゃないみたいです」


「ははっ、クリスピー生地だからパリパリなんだよ。ほら、もっと食え」


「いいんですか!? 頂きますっ」


 美味しい、美味しい、こっちのトマトソースの方も美味しいし、明太子とお餅の和風な味も美味しいし、とにかく美味しいいい!!!


「羽花、ここ、ついてる」


「ふぇ?」


「ははっ、欲張りすぎ。ここだよ」


 椅子から降り私の元へ近づいてきた雷斗くんの指が唇に触れるか触れない場所を指で触った。


「……え」


「だからついてるって言っただろ? ソース」


 あ……ソースが付いていたのですか……


「すいません、つい美味しくて夢中で食べちゃいました」


 恥ずかしくて俯く。恥ずかしさからなのか、彼の指が触れた場所から広がる熱のせいなのか、顔が燃えるように熱い。


「ははっ、また顔真っ赤。なに? もしかしてときめいちゃった?」


 チュッと水っぽい音が聞こえ驚いて顔を上げると
雷斗くんは指についたソースを舐めとっていた。


 え、それって私の……私の口の近くに付いてたソースですよね……?

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