国宝級美男子のお世話は甘い危険がいっぱい〜私の心臓いくつあっても足りませんっ〜
 ただただ見ているだけで話しかけられずに一ヶ月が経っていた。


(今思えば見てるだけとかストーカーみたいだよな……)


 優しい表情で花に水をあげている羽花。たまにしゃがみ込んでボソボソと花に話しかけていた。


「文化祭……本当は参加してみたいな……でも私なんかが参加したらきっと皆迷惑だもんね……」


 きっとこの子は凄く自分に自信のない子なんだ。だから人と関わるのが苦手でいつも一人でいるのかもしれない。そう思うと俺が守ってやりたいと無性に思った。

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