国宝級美男子のお世話は甘い危険がいっぱい〜私の心臓いくつあっても足りませんっ〜
 私の身体に張り詰めていた緊張の糸がプツンと切れ、安堵の涙が頬を濡らす。


「ええっ!?ちょっと中条さん!?」


「す。すみません……嬉しくてっ……私精一杯頑張ります! 皆さんどうぞよろしくお願いしますっ」


 流れる涙を両手で拭いまっすぐ前を見る。
 同じ教室でもほんの数分前とは違う場所のように見える。全てがキラキラしていて、クラスの皆の顔もしっかりと見ることが出来た。


「よーし、じゃあ文化祭の準備頑張るぞ〜!!!」


「「おーーー!」」


 明日香さんの掛け声、クラスの皆のやる気に混じって私も小さな声で「おー」とやる気を掲げた。


 高校二年生の文化祭、とても楽しくなりそうです。


< 97 / 225 >

この作品をシェア

pagetop