初恋マリッジ~エリート外交官の旦那様と極上結婚生活~
元カノと写っている写真を見て取り乱した自分を、情けなく思いながら頭を下げる。
自分がこんなに嫉妬深いなんて、思ってもみなかった。
初めて知った意外な一面に動揺していると、彼が私の顎先に触れる。そして、その手に力がこもって顔が上向くと同時に、唇を塞がれてしまった。
不意打ちのキスは心臓に悪い。
鼓動が早鐘を打つなか、目を見開いたまま動けずにいると唇がゆっくり離れていった。
「かわいい嫉妬は嫌じゃない。それに小夜子ちゃんのワガママに振り回されるのも案外いいものだと気づいた」
彼が満足そうにニコリと笑う。
ひとりで慌てふためいた私と違い、余裕綽々なのが悔しい。
「直君の意地悪」
からかわれたままではいられず、こぶしを振り上げて彼の胸を叩こうとしたものの、簡単に手首を掴まれてしまう。
思いがけない反撃に困惑していると、そのままソファに押し倒され、再び唇を塞がれてしまった。
唇が軽く触れ合うだけだった今までのキスとは違い、角度を何度も変えて交わすくちづけは情熱的で体の奥が疼く。
自分が欲情しているのを自覚しながら、上下の唇を割って口内に入ってき温かい舌の動きに夢中で応えていると、大きな手がシャツの下に忍び込んできて膨らみに触れた。