一途な敏腕社長はピュアな彼女を逃さない
第1章
都会の喧騒から離れた森の中。
細い道を進んでいくと
身を隠すようにひっそりと佇む
小さな白いアトリエがある。
ここが私の唯一の居場所。
その白いアトリエの玄関の扉を開けると
目に飛び込んでくる大きな絵画には
今にも舞い上がりそうな
翼の絵が描かれている。
こじんまりとした室内には
あちらこちらに沢山の絵が飾られており
テラスにつながる大きな窓からは
柔らかい日の光が差し込んできて
部屋を優しく照らし出している。
いつものように私は
外の景色など目もくれず
大きな白いキャンバスに
一心不乱に筆を走らせている。
杉崎かよ子(29)
白く透き通った美しい肌と
済んだ黒い瞳に
鮮やかに艶めく真っ赤な唇
絹のようにサラサラとした長い黒髪を
後ろに無造作に束ねている
朝から晩まで寝食以外は
ほとんど絵を描いている。
世間から離れたこの場所での
自由気ままな生活に不満はない。
だけど、たまにこの小さなアトリエから抜け出して
広い世界へと飛び出したくなる時がある。
そんなときは私が幼い頃
父がよく描いていた翼の絵を描くのだ。
翼の絵を描いていると
どこまでも飛んでいけるような
ワクワクとした気持ちになれる...
細い道を進んでいくと
身を隠すようにひっそりと佇む
小さな白いアトリエがある。
ここが私の唯一の居場所。
その白いアトリエの玄関の扉を開けると
目に飛び込んでくる大きな絵画には
今にも舞い上がりそうな
翼の絵が描かれている。
こじんまりとした室内には
あちらこちらに沢山の絵が飾られており
テラスにつながる大きな窓からは
柔らかい日の光が差し込んできて
部屋を優しく照らし出している。
いつものように私は
外の景色など目もくれず
大きな白いキャンバスに
一心不乱に筆を走らせている。
杉崎かよ子(29)
白く透き通った美しい肌と
済んだ黒い瞳に
鮮やかに艶めく真っ赤な唇
絹のようにサラサラとした長い黒髪を
後ろに無造作に束ねている
朝から晩まで寝食以外は
ほとんど絵を描いている。
世間から離れたこの場所での
自由気ままな生活に不満はない。
だけど、たまにこの小さなアトリエから抜け出して
広い世界へと飛び出したくなる時がある。
そんなときは私が幼い頃
父がよく描いていた翼の絵を描くのだ。
翼の絵を描いていると
どこまでも飛んでいけるような
ワクワクとした気持ちになれる...
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