一途な敏腕社長はピュアな彼女を逃さない

「じゃあ私もビールにします♪」


瑠花がおしぼりで手を拭きながら手を上げた。


「あっ..私はウーロン茶でお願いします」


「えっ?かよ子さん飲まないの?」


昇琉がびっくりした様子で目をぱちくりしている


「あの...あまり強くないので...

皆さんにご迷惑をおかけしてもいけないですし...」


「そんなの気にしなくても

もし酔ったら昇琉が喜んで介抱しますよ♪」


そう言ってニヤニヤと笑う勝に

昇琉は頬を赤らめながら

勝の肩にグーパンチしている


「かよ子さん、あいつの言うことは気にしないでね!

ウーロン茶だよね!了解!」


昇琉は真っ赤な顔で店員を呼ぶと

皆の分の飲み物を注文した。


そしてコースの料理も運ばれ、皆の飲み物も

行き渡ると昇琉が乾杯の音戸をとった。


「えーっと...

かよ子さん、半年間という短い期間だけど

何か困ったことがあれば僕達が力になるから

一緒に頑張ろうね!

それでは乾杯!!」


「「 かんぱーい!! 」」



「かよ子さん!改めてよろしくお願いします」


瑠花がグラスを手に笑顔でそう言うと

かよ子の持つグラスにカチンと打ち付けた。


「皆さん、ありがとうございます...」


なんて皆さん良い人たちなんだろう...

緊張したけど今日ここへ来て良かったな。


かよ子は少しくすぐったいような

暖かい気持ちになって自然と笑顔がこぼれた。


それからは皆、お酒も入り

仕事の話やプライベートの話で盛り上がった。


ほとんど私は聞き役だったけど

三人の話が面白くて

とても楽しいひとときだった。


もし、あのアトリエに一人でいたら

こんな経験は一生出来なかっただろう...


帰ったら、翼さんに歓迎会してもらったこと

話したいな...


翼さんも喜んでくれるかな...
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