一途な敏腕社長はピュアな彼女を逃さない

「か、体、拭きますね...」


拭くと自分から言ったものの、実の父親以外で
男性の裸など見たことがない。


私は真っ赤な顔でタオルを手に固まっている。


「かよ子さん...寒い...」


「あっ、ごめんなさい...失礼します...」


私は真っ赤な顔で神崎さんの体を蒸しタオルで
拭き始めた。


普段、服を着ていて気づかなかったけど
こんなにも男の人の胸板って逞しいんだな...

腕も太くてガッチリしてて男らしいというのは
こういうことをいうのかな....

絵に描きたいくらい素敵だな...

ミケランジェロがダヴィデ像を彫刻した理由が
今なら分かるわ...

男の人の裸は力強さに溢れていてとても美しい...


私はいつの間にか拭く手を止めて
食い入るようにマジマジと眺めていると

「かよ子さん...あんまりマジマジと見られると
さすがに恥ずかしいんだけど...」

神崎さんの言葉にハッと我に返り、
神崎さんから体を離した。


「す、すみません。
あまりに素敵な体だったのでミケランジェロの
気持ちを考えていました...」


私は耳まで真っ赤になりながら
再び神崎さんの体を拭き始める。

< 151 / 343 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop