一途な敏腕社長はピュアな彼女を逃さない
「か、体、拭きますね...」
拭くと自分から言ったものの、実の父親以外で
男性の裸など見たことがない。
私は真っ赤な顔でタオルを手に固まっている。
「かよ子さん...寒い...」
「あっ、ごめんなさい...失礼します...」
私は真っ赤な顔で神崎さんの体を蒸しタオルで
拭き始めた。
普段、服を着ていて気づかなかったけど
こんなにも男の人の胸板って逞しいんだな...
腕も太くてガッチリしてて男らしいというのは
こういうことをいうのかな....
絵に描きたいくらい素敵だな...
ミケランジェロがダヴィデ像を彫刻した理由が
今なら分かるわ...
男の人の裸は力強さに溢れていてとても美しい...
私はいつの間にか拭く手を止めて
食い入るようにマジマジと眺めていると
「かよ子さん...あんまりマジマジと見られると
さすがに恥ずかしいんだけど...」
神崎さんの言葉にハッと我に返り、
神崎さんから体を離した。
「す、すみません。
あまりに素敵な体だったのでミケランジェロの
気持ちを考えていました...」
私は耳まで真っ赤になりながら
再び神崎さんの体を拭き始める。