一途な敏腕社長はピュアな彼女を逃さない
「で?
かよ子さんは社長に気持ちを伝えないんですか?」


瑠花さんは目を光らせながら、
身を乗り出した。



「えっ!?私ですかっ!?」


いきなり瑠花さんに話の矛先を向けられて
私はワタワタとうろたえてしまう。


神崎さんに気持ちを伝える...?


私は想像してボッと顔を赤らめた。


私だって...振られて離れるのは恐いけど
いつかは神崎さんに気持ちを伝えて
瑠花さんみたいに前に進みたいとは思う...


けど...

婚約者がいる相手に気持ちを伝えて良いものかどうか分からない。


しかも、その婚約者と友達になってしまった今、好きだなんて尚更言えない...


「瑠花さん...
実は凪沙さんとお友達になったんです...」


「えっ...あのお嬢様とお友達!?」


「はい...話してみたら素敵な方でしたし...
お友達の婚約者に告白なんて出来ないです...」


「それは複雑な状況になってしまいましたね...」


腕組みをしながら、しばらく、
う~ん...と考え込んでいた瑠花さんだったが、再び口を開いた。
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