一途な敏腕社長はピュアな彼女を逃さない
「それなら、僕が次の休みのときに
一緒に行けばいい」


「でも、神崎さん、なかなかお休み取れないですし...
たまの休みはゆっくりしたほうが...」


「かよ子さんが一人で帰ったほうが
心配で気が休まらないよ...
とにかく、帰る時は一緒だからこの話は終わり!!」


頑として譲らない神崎さん
に私はムゥッと唇を尖らせる。


最近、気付いたことがある...

いや、前々から薄々は気づいていたのだけども...


神崎さんは束縛が強くてかなりの心配症だ...


毎回、この話になると何かにつけて
はぐらかして終わりだ...


結局、神崎さんのお休みが丸一日なかなか取れずにずっとアトリエには帰れていない...


一人だと何があるか分からない...

危ないからって...


メグも心配症だったけど、それに輪をかけて神崎さんは心配性なのだ...


もう私、今日で30歳になるんですよ?


私は隣で運転している神崎さんを見つめながら心のなかで問いかける。


すでに、神崎さんは機嫌を取り戻して
ご満悦の様子で運転をしている。
< 228 / 343 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop