一途な敏腕社長はピュアな彼女を逃さない
それから、数時間後、
私は白いノースリーブのブラウスに
深みのあるグリーンの
ミモレ丈スカートという出で立ちで、
菓子折りを手に神崎さんと高級レストランの前にいた。


「か、神崎さん...
私、どこかおかしいとこないですか...」


私は緊張した面持ちで、神崎さんの前で
ゆっくりと回って見せた。

私がコツコツと白いヒールを鳴らして回ると
スカートがフワりと小さく羽のように広がった。


ビシッとスーツで決めた神崎さんは、
私の上から下まで見つめると
「うん、いつもに増して、可愛いね...」
フッと微笑んだ。


「そ、そうじゃなくて!」


私は真っ赤な顔で反論する。


「ハハッ、大丈夫。
かよ子さんは普段通りしてればいいから。
母もかよ子さんのことを知れば
きっと気に入ってくれるはずだよ」


神崎さんはそう言うと私の頭をポンポンと
優しく撫でた。


私は神崎さんの優しい言葉に
頬を緩めるとコクンとうなずいた。

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