一途な敏腕社長はピュアな彼女を逃さない
sideかよこ


神崎さん、どこにいるんだろう...

人が多すぎて見つからない...


それになんだか、さっきから周りの人に
見られてる気がする...


やっぱりこんな大人っぽいドレスは
私には似合わないのかな...


私の視線の先にこちらを見て
ヒソヒソと何やら話しているカップルの
姿がうつった。

どうしよう...なんだか恥ずかしくなってきた...


私は纏ったドレスを隠すように
腕を前で組むと神崎さんの姿を探した。



その時、

「かよ子さん!!」


遠くから神崎さんの声が聞こえてきて
私は声の方に顔を向けた。
神崎さんは人々の間をぬってこちらに向かってくる。。


「神崎さん...」


私はホッと頬を緩めると
神崎さんの元へと急いで駆け寄った。


神崎さん、良かった...


しかし、私が安心したのも束の間、
神崎さんは私の前までくると
焦ったように私の腕を掴んだ。


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