HONEY BUNNY P!NK♡⦅前編⦆
𝟘𝟜 見せたい、見せたくない、わがまま
年甲斐もなく、本気で自惚れてしまっていたのだと思う。
『オリって呼び方可愛いね』
『あー、オリ、自分の名前も苗字も嫌いみたいで』
『え、そうなの?綺麗なのに勿体ないなあ』
『俺もそう思います。でもビックリなのは亜未夏さんの方ですよ』
『ん?なんで??』
『オリ、気を許した相手にしか〝モモ〟って呼ばせないから』
自惚れて、舞い上がって、見落とした。
モモちゃんが心の奥でひとり、抱えていたもの。これはきっと七生くんですら本当の意味で気付けないまま、長らく置き去りにされて諦めさせてしまったもの。取り返せるだろうか。――他人の私に。
モモちゃん。
あなたが望むなら何度でも呼ぶよ。あなたの、特別な名前を。
HONEY BUNNY P!NK 04
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨♥୧
『オリって呼び方可愛いね』
『あー、オリ、自分の名前も苗字も嫌いみたいで』
『え、そうなの?綺麗なのに勿体ないなあ』
『俺もそう思います。でもビックリなのは亜未夏さんの方ですよ』
『ん?なんで??』
『オリ、気を許した相手にしか〝モモ〟って呼ばせないから』
自惚れて、舞い上がって、見落とした。
モモちゃんが心の奥でひとり、抱えていたもの。これはきっと七生くんですら本当の意味で気付けないまま、長らく置き去りにされて諦めさせてしまったもの。取り返せるだろうか。――他人の私に。
モモちゃん。
あなたが望むなら何度でも呼ぶよ。あなたの、特別な名前を。
HONEY BUNNY P!NK 04
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨♥୧