エリート外科医より、私は仕事!〜ウェディングドレスは心も身体もあなた色に〜

 
 先ずは高速道路に乗り、恩納村にある高級リゾートホテルへ向う。そこは私がずっと宿泊したいと憧れていたホテル。


 沖縄行きを決めたとき、雅姫さんから宿泊したいホテルはあるか?と聞かれて、私は迷わずお願いした。


 雅姫さんもあのホテルかと思いだしてくれたらしい。


 『二人が初めて出会ったホテル』


 そしてそこのレストランが目と目が合った場所。プライベートビーチではストーカーに間違われ……あの時、本当に怖かったぁ〜。


 思い出すと…ちょっとせつない気持ちになってくる。何だか思い出したら少しずつ腹が立ち、運転中の雅姫さんを睨んでしまう。

 もうあの日は私の誕生日だったのに…この人はそれを理解してくれているのだろうか?!

 嫌な記憶がよみがえり気持ちが沈む。

 あ〜〜ダメ、ダメ、余計なことは忘れよう。楽しまないと。


 よし、今夜はステーキを食べよう。ロブスターも食べたい、それぐらいしてもらわないと、記憶が書き換えられない。


 誕生日のやり直しをしたいくらいだ。でもアメリカに行く前に沖縄に来れたことは感謝でいっぱい。


 それは素直にありがとうと伝えたい、もう一つの憧れの場所に行きたいと、この目で、あの素晴らしい景色を身体で感じたいとずっと思っていたから。


 雅姫さんにはまだ、話したことはない。私の憧れの場所。


 女性なら誰でも心惹かれる永遠の誓いの場。

 

 真っ白の教会でヴァージンロードを進めば、神父様の後ろは全面ガラス張り、そこからどこまでも続く青い海と空。


 まるで別世界!特別に切り取られた異空間のよう。海の上を歩き空に浮いているような気分になってくる。


 最後は○○○○○が舞い降りる。

 思わずため息が漏れるほどの最高の演出。


 いつかそこで……。


 それがもう一つの夢。


 ひとりでこっそり見学をして来ようと……。どうしてもあの感動を味わいたいから。


 あんなに素晴らしい教会はどこにも無いと思う程。


 きっと沖縄だからできるのだろう。


 

 


 
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