エリート外科医より、私は仕事!〜ウェディングドレスは心も身体もあなた色に〜


 ロビーを歩きエレベーター前に、一階のボタンを押そうとした時…

 『桜陽ちょっとごめん…』といきなり目隠しをされて。

 ……っな!何が起こったのか分からず、不安が押し寄せてくる。


 怯える私を雅姫さんは抱き上げ歩きだす。声が喉に張り付いて出てこない。いったい何がどうなっているのか、何で何も言ってくれないの。


 不安がさらに増して行く。


 何処かの部屋に入り私を椅子に座らせる。


 『桜陽をお願いします、また迎えにくるよ』と一言。ちょっと待って、私はどうなるの!!


 手を伸しても彼に届かなかった…。


 誰が近くにいるのか、いったいこの部屋は何なのか…ホテルスタッフなのか、私に何か話をかけてくるが、何も分からない不安で耳に入ってこない。


 髪をいじられ、服を脱がされ、まるであやつり人形!私は何をされているのか、まるで分からない。


 私はどうして一人にされたの、泣きたくなってきた。


 
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