エリート外科医より、私は仕事!〜ウェディングドレスは心も身体もあなた色に〜
天使が舞い降りた


 二人だけだと思っていたのに、そこには「向日葵、主任、田中さん、先生!」

 思わず声が出ていた。


 「桜陽おめでとう、めちゃめちゃ綺麗だよー」向日葵の声。

 「「「冬木さんおめでとう」」」


 ホテルスタッフの皆まで。

 なんて言葉にしたらいいの。雅姫さんにも、向日葵、皆に感謝しかない。


 ずるいよ、私に内緒で!

 涙、止められない。

 必死に涙を堪えヴァージンロードを歩く。
 

 神父様の前に立ち、正面の窓ガラスから雲一つない空と、太陽の光りに輝くエメラルドの海。


 海に浮かぶ教会のよう、新郎新婦しか観ることが出来ない最高の景色!


 この教会での結婚式は私の夢だった。その夢がいま…。


 幸せになるなんて、諦めいた。雅姫さんとの沖縄での出会いも最悪だった。


 でも彼が私を幸せに導いてくれて。

 今、ここに立つ。


 “桜陽を一生かけて愛し、守り抜く”

 
 二人で愛を誓い、キスの瞬間、教会の鐘が鳴り響き、“ ふあり 、ふあり ”
と肩を掠めていく。


 天井を見上げれば、天使の羽が静かに音をたてず、舞い降りてくる。


 私は目を大きく開き“うわぁ~~”と感嘆の声を漏らす。


 私が見たかった最高の瞬間!!


 愛を誓った二人に雪のように祝福の天使の羽。


 天使からの贈り物…。


 天使の羽のなか、もう一度私達は甘くて、濃厚なキスを交わした。


  ◇◇


 純白のウエディングドレスは、今日から貴方色に染まります。


 そんな想いも込められている…。


  私は雅姫さんの色に…!


 



 




 
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