エリート外科医より、私は仕事!〜ウェディングドレスは心も身体もあなた色に〜
消えかけた笑顔
◇◇セレンテ.ホテル.スリール◇◇
女性用更衣室
『おはよー、桜陽!』
朝から元気に声をかけてくれたのは、同僚で総務課勤務、中田向日葵、私の大切な親友!
『ねぇ…最近元気無いけど大丈夫?サキ先輩も心配してたよ、時々笑顔より溜息が多いって』
私の顔をのぞみ込みながら心配そうにしている。
私は“えっと”思った状態で一瞬固まってしまい、直ぐに頭を切り替えて、誤魔化すように。
「健康診断で再検査してこいって」
向日葵はビックリした顔で
『再検査?何?どこ?』
「不整脈だって」
『……っえ、心臓ってこと、何かの間違いじゃないの、桜陽に限って…』
私は大きな溜息を吐き出す…
『悩みごとはそれだけ』
私の顔を覗き込む
向日葵もふーと息を吐く、何となく緊張してるような?
そして真剣な顔で私に向かい言葉を続ける。