エリート外科医より、私は仕事!〜ウェディングドレスは心も身体もあなた色に〜
『同棲どう?』
「同棲と?聞かれてもそれに同棲ではなく居候だから、間違えないで向日葵』
『もう〜相手は可なりの優良物件でしょー。捕まえるとか考えないの!』
「向日葵が捕まえれば〜!」
『私は遠慮する、貴文いるから大丈夫』
その貴文さんより優良物件だろうと言いたかったけど、その言葉はビールと一緒に飲み込んだ。
「私は仕事と部屋さがしに夢中なの」
『…なんで部屋を探すのよ!!』
「何いってんの、いつまで居候なんて出来ないよ!、赤の他人だよ、先生は!」
『桜陽は甘えると言う言葉を覚えたほうがいいよ』
「甘えるほどの関係ではないよ、先生に彼女とか婚約者とかいるかも?知れないし、だから早く部屋探し。恋愛とか結婚は私が50歳になったら考える」
『意味不明?後悔しても知らないよ、仕事終わりにビールと焼鳥の串を食わ得ながら話す話題とは、なんか切ないね』
「ここを選んだのは向日葵だから」
『恋愛の話しはオシャレなイタリアン?』
「私は居酒屋で良かったよ」
『桜陽にはお願いだから、幸せになって欲しいの』
「ありがとう、向日葵もね」
何だかんだと言いながら、笑って飲んで楽しい時間はあっと言う間。
とりあえず帰るかぁあのマンションへ、私は思いっきり両手を空へ伸ばし背伸びをする。