エリート外科医より、私は仕事!〜ウェディングドレスは心も身体もあなた色に〜
夕食の片付けを二人でやって、ベッドにお互い寄りかかりながら、ゆっくりとジャスミンティーを一口ずつ飲む。
少しずつ呼吸をととのえて、向日葵に沖縄で先生と初めてあった時の話を始めた。
途中驚きを隠せない顔して、それでも最後までゆっくり聞いてくれて。
私の思いを全て、スッキリしたかなぁ…。
彼女はフーと息を吐き、二人の頭が軽くコツンとマグカップからユラリと湯気が立ちのぼる。
向日葵が目を閉じながら『分かったよ私はずっと桜陽の見方だから、それだけは忘れないで』と
ニコっと顔を向けてくれた。
私はいつも彼女に励まされているなぁ…
目元にうっすら涙が滲んでくる。
『あ〜でも先生には少しガッカリしたなぁ…強い言葉で“大丈夫”です、なんて言っておいて』
「でも短い間だったけど先生の優しさは本物だったと思うから、それには感謝でいっぱい。だから先生の前でも笑顔でいられたらと」
そう思えるようになってきた私。無理な時もあるかもだけどね。
いまでも先生の私にむけてくれた、何気ない優しい仕草を思い出すと胸がキュンとして、抱き合っていた姿はチクッと……
これが何を意味するのか良く分からないけれど……イヤ知りたくない。
私のために…
冷めてしまったジャスミンティーを入れ直す。
お互い一口、一口飲み、カップを見ながら向日葵が『あったかいってイイね』
「…うん…」
私はカップをギュッと握る…
あったかいね…
私にずっと必要な気持ち。