エリート外科医より、私は仕事!〜ウェディングドレスは心も身体もあなた色に〜
◆◆◆ 雅姫
病院から急いで家に帰り、直ぐに着替えて戻らなけれならない。
だか何気なくリビングテーブルに目が移り、そこに一枚の便箋があった。
桜陽の文字。
そこに書かれていたメッセージを読んで、全身の血が一気に氷りついたようになり、体がふらついた。
桜陽の部屋を覗いて見てみれば、荷物が全てない。
うそだと何かの間違いだ、もう一度部屋の隅々までみても同じ。
どうして??
一緒に暮らし初めてまだ短い。それでも時々朝食を用意をしてくれて、それが嬉しくて、嬉しくて!!
力が漲ってきて、疲れも飛んでいく。
初めて照れたような顔をしながら、お弁当を作って渡してくれた日。
その場でキスをしてギュッと抱きしめてたかった。
医局で周りの目なんて気にならず、色とりどり豊かなお弁当。
色々考えて作ってくれたんだと思うと、顔もニヤけてくる。
うまい!!!
スッと俺の舌に馴染んでくる。
あ〜、大好きな味付けだ。