エリート外科医より、私は仕事!〜ウェディングドレスは心も身体もあなた色に〜


 総務課…


 『冬木さん、昨日は当直明けで疲れている所ありがとう』


 デスクに座っている人はフロント主任山田さん。


 『お客様から冬木さんにお礼の言葉が届いているわ、病状の詳しいことは分からないけれど今日退院されるそうよ』


 私はほっと胸を撫で下ろす。


 “良かった”、無事にアメリカに帰れるんだ。


 また日本に来て欲しいな!!出来ることなら是非会いたい。


 そして私は笑顔から真剣な顔になり、主任に私の思いを伝えた。


 『分かったわ、チャレンジしてみなさい。書類は確か〜明後日から有給取っていたわね!、提出はどうするの?』


  今日中に提出することを伝え、結果は9月にでる。


 今は8月、時間が無い頑張らないと!


 明後日はお墓参り、9月は良い結果を両親に報告したいな。


 どんな結果になるか分からないけれど、精いっぱいやってみる。


 やっぱりホテルの仕事は転職なんだなぁ〜、幸せの笑顔の花は見ていて最高!!!


 いつか、いつか、いつか私の心の砂にも花が咲く日を夢見て。


 チャレンジ!!!、アメリカへ!

 
 休憩中空をふっと見た…青い空は好き。心が落ち着く。

 

 ねぇ…おばちゃん、おばちゃんが信じる天使って存在するのかなぁ…?


 どうして天使を信じてたの?



 悲しみの中にも天使に救われたことがあったの?


 幸せを運んでくれたことはあった?


 私に望んだ幸せはどこにあるの?


 砂がコンクリートのように硬くなったら、私も好きな人ができて、何気なく甘えられて、結婚して家族を作れるようになれるかなぁ…



 仕事は確かに好きだけど、本音を言えば幸せを掴みたいよ。






 


 


 
< 58 / 127 >

この作品をシェア

pagetop