キス魔な御曹司は親友の妹が欲しくて必死です
そう思ったものの……。
あれ以来、お兄ちゃんとは気まずくてつい目を逸らしてしまってまともに話ができていない。
お兄ちゃんも最近帰りが遅く、顔を合わせても口を噤んだままだった。
私から、あのときはごめんなさいと謝った方がいいのかなと思いつつ、声を掛けられずにいる。
智成との電話でそんな現状を話すと、無理に話さなくても大丈夫だって言ってくれた。
お兄ちゃんと智成ふたりで話しをして私たちの結婚のことは智成からも伝え済みだと言うし、お兄ちゃんの反応はどうだったか教えてはくれなかったけど、会社では智成に協力的だというから少し安心した。これで智成とも険悪になったらほんとにいたたまれない。
智成との心配が解消されたと思ったら今度はお兄ちゃんと喧嘩して仲直りできなくて、もう私は心配で剥げそうだ。
「はあ~~」
「またため息ついて。幸せが逃げるわよ?」
「あ、ごめんなさい」
バイト先の喫茶店で手が空くとすぐため息をついてしまう。
ちょくちょく拓海くんを連れて顔を出してくれる寛子さんに見つかって肩を竦める。
「まあ、ため息つきたくなるのもわかるけどね」
寛子さんにはいつも悩みを聞いてもらって私の気持ちを理解してくれることがとってもありがたい。
お兄ちゃんじゃなくて寛子さんみたいなお姉ちゃんがいてくれたらよかったのにと思わずにはいられない。
そんなとき、ちりんとドアの鈴が鳴った。
あれ以来、お兄ちゃんとは気まずくてつい目を逸らしてしまってまともに話ができていない。
お兄ちゃんも最近帰りが遅く、顔を合わせても口を噤んだままだった。
私から、あのときはごめんなさいと謝った方がいいのかなと思いつつ、声を掛けられずにいる。
智成との電話でそんな現状を話すと、無理に話さなくても大丈夫だって言ってくれた。
お兄ちゃんと智成ふたりで話しをして私たちの結婚のことは智成からも伝え済みだと言うし、お兄ちゃんの反応はどうだったか教えてはくれなかったけど、会社では智成に協力的だというから少し安心した。これで智成とも険悪になったらほんとにいたたまれない。
智成との心配が解消されたと思ったら今度はお兄ちゃんと喧嘩して仲直りできなくて、もう私は心配で剥げそうだ。
「はあ~~」
「またため息ついて。幸せが逃げるわよ?」
「あ、ごめんなさい」
バイト先の喫茶店で手が空くとすぐため息をついてしまう。
ちょくちょく拓海くんを連れて顔を出してくれる寛子さんに見つかって肩を竦める。
「まあ、ため息つきたくなるのもわかるけどね」
寛子さんにはいつも悩みを聞いてもらって私の気持ちを理解してくれることがとってもありがたい。
お兄ちゃんじゃなくて寛子さんみたいなお姉ちゃんがいてくれたらよかったのにと思わずにはいられない。
そんなとき、ちりんとドアの鈴が鳴った。