キス魔な御曹司は親友の妹が欲しくて必死です
そっと左手を背中に隠して何か言いたげな時田さんから目を逸らしたときにマスターが私を呼んだ。
「携帯、鳴ってるみたいだよ」
「わっ、すいません。出てもいいですか?」
裏の方で微かになってる音は確かに私の携帯だ。
一度止まってすぐにまた鳴り出したから急ぎの電話かもしれない。
今はちょうどお客さまも少なくマスターに訊いたらいいよと言ってくれた。
寛子さんにも断りを入れて携帯を見ると智成からだった。
今は仕事中なはずなのにメッセージではなく電話だなんて珍しい。
朝送りだしたばかりだというのにどうしたのだろう?
「もしもし智成?」
『茉緒、今大丈夫か?』
「うん、どうしたの? 仕事中でしょ」
『いいか、落ち着いて聞いてくれ……』
「……え?」
カシャンと物の落ちた音。
「茉緒ちゃん?」
深刻な智成の声と、話の内容に頭が真っ白になり携帯を落としてしまっていた。
寛子さんが携帯を拾ってくれて心配そうに声を掛ける。
「どうしたの? なにかあった?」
「お兄ちゃんが……」
唇が震えてその先が上手く言えない。
寛子さんがまだ繋がっていた携帯に耳を当て智成と話しているのを呆然と見ていた。
その後、話を聞いた寛子さんに慌てて荷物を持たされ、タクシーを呼んで乗せられた。
「携帯、鳴ってるみたいだよ」
「わっ、すいません。出てもいいですか?」
裏の方で微かになってる音は確かに私の携帯だ。
一度止まってすぐにまた鳴り出したから急ぎの電話かもしれない。
今はちょうどお客さまも少なくマスターに訊いたらいいよと言ってくれた。
寛子さんにも断りを入れて携帯を見ると智成からだった。
今は仕事中なはずなのにメッセージではなく電話だなんて珍しい。
朝送りだしたばかりだというのにどうしたのだろう?
「もしもし智成?」
『茉緒、今大丈夫か?』
「うん、どうしたの? 仕事中でしょ」
『いいか、落ち着いて聞いてくれ……』
「……え?」
カシャンと物の落ちた音。
「茉緒ちゃん?」
深刻な智成の声と、話の内容に頭が真っ白になり携帯を落としてしまっていた。
寛子さんが携帯を拾ってくれて心配そうに声を掛ける。
「どうしたの? なにかあった?」
「お兄ちゃんが……」
唇が震えてその先が上手く言えない。
寛子さんがまだ繋がっていた携帯に耳を当て智成と話しているのを呆然と見ていた。
その後、話を聞いた寛子さんに慌てて荷物を持たされ、タクシーを呼んで乗せられた。