キス魔な御曹司は親友の妹が欲しくて必死です
姿が見えなくなると、家で送り出したときには感じなかったのになんだか寂しい。
今になって二週間逢えないんだと実感したようだ。
ここに佇んでても仕方がない。そういえば有川さんがいたんだと彼女を振り返る。正直有川さんと顔を合わせるのは気まずい。
「あ、有川さんも智成の忘れ物届けに来たんですよね。なんかすいません。届けてくださってありがとうございました」
私がお礼言うのもなんだけど、なにも言わずに去るのも気が引けると思って声を掛けさっさとその場を去ろうとした。
「もう奥さま気取りですか?」
「え?」
なんと言ったか聞き取れなくて立ち止まると真っ直ぐ見据えられて思わず動きが止まった。
「あの、少しお時間よろしいですか?」
「え? あ、はい」
ちょっと怖い感じで断れず、場所を変えましょうと先導する有川さんの後に続いた。
え? なに? なんか不穏な雰囲気におずおずと付いて行くと近くのカフェに入った。
コーヒーを頼みテーブルに向かい合わせに座るとしばしの沈黙。
え~っと、この間はどうしたら? と思っていると俯き気味だった有川さんが顔を上げた。
「風間さんとお付き合いしてたのはあなただったんですね」
「え? あ、はい……」
これは、智成の恋人が私だと知って文句を言いたい感じだろうか?
有川さんとのお見合いの件はちゃんと断ったって智成言ってたんだけど、有川さんは納得してないのかな。
「風間さんが愛する人なら、と、思っていましたが、あなたが風間さんの恋人だなんて……」
心底嫌そうな顔をされて言葉が出なかった。
今になって二週間逢えないんだと実感したようだ。
ここに佇んでても仕方がない。そういえば有川さんがいたんだと彼女を振り返る。正直有川さんと顔を合わせるのは気まずい。
「あ、有川さんも智成の忘れ物届けに来たんですよね。なんかすいません。届けてくださってありがとうございました」
私がお礼言うのもなんだけど、なにも言わずに去るのも気が引けると思って声を掛けさっさとその場を去ろうとした。
「もう奥さま気取りですか?」
「え?」
なんと言ったか聞き取れなくて立ち止まると真っ直ぐ見据えられて思わず動きが止まった。
「あの、少しお時間よろしいですか?」
「え? あ、はい」
ちょっと怖い感じで断れず、場所を変えましょうと先導する有川さんの後に続いた。
え? なに? なんか不穏な雰囲気におずおずと付いて行くと近くのカフェに入った。
コーヒーを頼みテーブルに向かい合わせに座るとしばしの沈黙。
え~っと、この間はどうしたら? と思っていると俯き気味だった有川さんが顔を上げた。
「風間さんとお付き合いしてたのはあなただったんですね」
「え? あ、はい……」
これは、智成の恋人が私だと知って文句を言いたい感じだろうか?
有川さんとのお見合いの件はちゃんと断ったって智成言ってたんだけど、有川さんは納得してないのかな。
「風間さんが愛する人なら、と、思っていましたが、あなたが風間さんの恋人だなんて……」
心底嫌そうな顔をされて言葉が出なかった。